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2023年の事業再構築補助金はどうなる?(2)

事業再構築補助金の最新情報(続報)

2023年度も継続される予定の事業再構築補助金の概要が徐々に明らかになってきました。

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本制度が開設以来ずっと申請枠の基本として運用されていた通常枠が廃止となり、成長枠という名称に変更となると同時に、今後成長が見込まれる業種・業態への転換を支援する内容に改変されます。

今まで特別枠として都度拡充されてきたものが、大きく分けて業況が厳しい事業者向けと申請枠と、事業拡大を図り賃金引き上げを図る事業者向けの申請枠とに分かれます。

今まで共通の申請要件であった、コロナ以前と比較して売上高が10%以上減少しているという要件が成長枠は撤廃されるとのことです。(一部回復再生応援枠、最低賃金枠では残ります)

また以前は1事業者のつき採択は1回のみとの制限があり、一度採択された事業者が複数回申請することは不可でしたが、グリーン成長枠、産業構造転換枠、サプライチェーン強靭枠など更なる事業拡大への取り組みでは本補助金を再度申請することが可能となりました。

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中小企業等の新分野展開等を支援する事業再構築補助金について、以下の所要の変更を行い、強力に支援します。

(1)物価高騰対策・回復再生応援枠の創設

新型コロナの影響に加え、物価高務等により業況が厳しい事業者や事業再生に取り組む事業者の事業再構築を引き続き支援するため、補助率を引き上げた特別枠を創設します。

(2)成長枠(旧通常枠)の創設、グリーン成長枠の要件緩和及び上乗せ支援の創設

成長分野に向けた大胆な事業再構築に取り組む事業者に向け、売上高減少要件を撤廃した成長枠を創設します。グリーン成長枠については、要件を緩和した類型(エントリー)を創設し、使い勝手を向上させます。また、これらの枠で申請する事業者の中で、中堅・大企業へ成長する事業者や、大規模な賃金引上げ等を行う事業者に対し、補助金額や補助率を上乗せします。

(3)産業構造転換枠の創設

国内市場の縮小等の産業構造の変化等により、事業再構築が強く求められる業種・業態の事業者に対し、補助率を引き上げる等により、重点的に支援します。

(4)最低賃金枠の継続

最低賃金引上げの影響を大きく受ける事業者の事業再構築を引き続き支援します。

(5)サプライチェーン強靭化枠の創設

海外で製造する部品等の国内回帰を進め、国内サプライチェーンの強化及び地域産業の活性化に資する取組を行う事業者を支援します。

 

アフターコロナに向けて果敢にチャレンジする事業者を応援するという色彩が強まる来年度の事業再構築補助金ですが、

一点気になるのは、成長枠の要件として付加される予定の「取り組む事業が、過去〜今後のいずれか10年間で、市場規模が10%以上拡大する業種・業態に属して いること」の部分です。どのような業種・業態が指定されるかは公募開始時点で公開されるとのことですが、既存事業、新規事業の業種分類の考え方、事業再構築類型の要件をどのように満たすように事業計画書のストーリーを組み立てるかがさらに重要になると思われます。

 

当社は認定支援機関として伴走型で支援をさせていただきますので、新たな取り組み、新規事業へのチャレンジを検討中の方は是非お問い合わせページよりお気軽にご相談ください。